おせちをお重につめてみよう

おせち料理が重箱に詰められ始めたのは江戸時代からで、正月に縁起の良い様々な食べ物を高く積み上げ神様へ感謝した後、おさがりをいただく喰い積みという風習から始まったとされています。むつかしそうで二の足を踏んでしまいがちですが、折角ですのできれいにお重に詰めてみたいものです。古来おせち料理は五段重ねとされています。といっても、五の重は神様から授かった福を収める段ですので何も入れません。

実質詰めるのは四段となります。ちなみに日本では四は死に通じ縁起が悪いとされていますので、四の重とは言わず、余の重と表します。壱の重には栗きんとん、伊達巻、紅白蒲鉾など、お酒をいただくための祝い肴と、お酒を飲めない人の為に甘い口取りを詰めます。弐の重には、紅白なますや菊花かぶなどの箸休めの酢の物、参の重にはぶりやえび、貝等の海の幸のやきものを詰めます。

今では牛肉や鶏肉など肉も入れます。余の重には山の幸の根菜の煮物、煮しめやいり鳥などを詰めます。以上が正式な詰め方ですが、最近は三段重ねが主流となっています。その場合の詰め方は壱の重はそのまま祝い肴と口取りですが、弐の重に焼き物と酢の物、参の重に煮物を詰めます。

五段も三段も味や匂いが移りにくく、おせち料理を最後まで美味しく頂けるような配置になっています。盛り付けも悩むところですが、先人たちがちゃんと考えて伝えてくれています。九つの正方形に詰める市松、斜めに奇数で区切る手綱、対角線に四つに割り真ん中に円を置いた末広、横一線に区切り何段かにわける段取りがあります。先人たちの知恵の結晶であるルールに沿えば悩まず、簡単に綺麗に詰められるようになっています。

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